防衛役のマーク能力による貢献について

防衛役はデザインが失敗しているんじゃないかという話が以前議論されていて、高レベルになると数値が大きくなり、マークによるー2のペナルティは意味が無くなるのじゃないかという話になっていたので、以前から自論として持っていた、マーク能力は確率にたいして働きかけるんだよ説から検証をしてみたいと思う。

 

まず低レベル時のマーク能力の効果について
攻撃を受けるキャラクターは撃破役を想定した。クラスはレンジャーで
Lv1でビルド、おおよそ一般的な数値として特別特技等にこだわっていない。
レベル1時
味方 AC 18
仮想敵 Young White Dragon Lv.3 Solo
Bite +8 vs AC Hit:3d10+4 damage
ダメージの期待値は18.5


マーク無し 出目10以上で命中:55%
命中率を考慮に入れたダメージ概算:10.175

 

マーク有り 出目12以上で命中:45%
ダメージ概算:8.325

 

確率上の話で恐縮だが、
おおよそ、期待値上2~3点のhpを守ることに成功しているといえよう。

 

同様にLv25のレンジャーを想定
仮想敵 Balor Champion Solo Brute Lv27
Lightning Sword +32 vs AC Hit:3d10+10 damage
ダメージの期待値は26.5

マーク無し 出目4以上で命中:85%
ダメージ概算:22.53

 

マーク有り 出目6以上で命中:75%
ダメージ概算:19.88

 

おおよそ、3~4点のhpを守ることができている。

 

高レベル時のまともにやりあったら、とにかく攻撃が当たるぶりが気になるが、マーク無しの状態で3ラウンドくらい期待値でダメージをもらうとおおよそ66点、4ラウンドで88点なのに対して、
マーク有りになると、3ラウンド57点、4ラウンド76点とかなりのダメージを期待値的に低減させることができているしたがって、高レベルでのマーク能力は必ずしも失敗とは言えないのではないだろうか。

 

防衛役の役割は、DMとしては「なんでお前そこに立ってるんだよ」と言ってしまう位置取りや、マーク相手のマーク無視へのペナルティダメージなど複合的要因を多く含むため、他の役割よりも非常に運用が理解しづらくなっている。

マーク能力もその側面の一つであって、その点だけを取り上げて効果があるかどうかというのもいささか視野の狭い判断なのではないだろうか。

 

マーク能力は必ずしも高レベルでは劣化しないということと、防衛役の役割は沢山あり、マーク能力は防衛役の一つの側面に過ぎないということで結論としたいと思う。